<私のフランス留学①>住居選びのポイントと注意点

日本にいた頃の私が、フランス留学のために「どのような準備を行ったか?」「どのような問題にぶつかったか?」「現地で初めに何を行ったか?」

フランスへ個人留学を考えている方へ向けて、
留学当初の私の経験ややっといてよかったと思う事などを数回に分けてご紹介する「私のフランス留学」シリーズです😊

というのも私自身、数年前に日本でフランス留学の準備をした際に、費用をなるべく抑え・かつ効率的に留学するための方法を模索した時期がありました。また初めてのフランス生活にわからない事がとても多く、住居の確保・語学学校探し・ビザの手配・手続き関係などなど、ネットを使ってかなり必死にリサーチした記憶があるのです。

そこで、当時の私の経験と実際にフランスへ渡った後に感じたことをこのブログを通してシェアすることで、少しでもこれからフランス留学を控えている方のご参考になればいいなーと思いました。

実際に現地に来てから感じた、「こうしておいて良かった。これはいらなかった。ここは気を付けるべき。」といったポイントを個人の意見でまとめます。

第一弾は、フランス留学の鍵とも言える、「住む場所問題」。

住居を決めてから渡仏するべき?

海外生活において、ビザの次に重要ともいえる住居の確保。

最低でも半年(できれば一年間)フランスでの住居をしっかりと決めてから渡仏した方がいいと思います。

私の場合は、最低二年間はフランスで生活するつもりでフランスへ渡ったので、最初の一年間の住居は日本で確保してから渡仏し、そこから先の住居は現地で決めました。今振り返っても、やはり一年分の住居を日本で決めておいて良かったと思っています。

その理由は、

  •  渡仏後の手続き関係でフランスに住所がないと困る
  •  フランス語が思うように話せず、フランス人と意思疎通が取れない(家探しどころではない)
  •  自分の勉強に集中できる(余計な心配をしなくて良い)
  •  リヨンの住宅事情が厳しい

皆さんの中には、住む場所は実際に自分の目で見てから決めたい!という方もいると思います。

その気持ちとーってもよく分かります。

しかし、フランスに来てはじめの一年はバタバタとあっという間に過ぎていきます。

特に初めの半年は慣れないフランス語に加え生活環境もガラリと変わるので、よっぽど海外生活に慣れている人でない限り余裕も時間もありません。

日本にいる時点で、これから住む都市の中で治安の良さそうな地域を調べ、予め住む場所を確保してからフランスに来た方が安心です。

日本からフランスの住居を確保する方法(留学の場合)

  1. 語学学校や大学を通して住居を探す方法

    留学生としてフランスに滞在される場合は、これからお世話になる学校に直接問い合わせる方法が個人的にお勧め。
    大抵の場合は語学学校でも大学でも学校側が家を紹介してくれます。わたしの場合も、日本から語学学校の申込みをした時点で、語学学校に直接メールで住居の相談をし、ホームステイ先と寮を紹介してもらいました。

  2. 留学エージェントを通して探す方法

    日本の留学エージェントを通して、家を探す方法もあります。この場合は、エージェントに対する仲介料が含まれるので、かなり割高にはなりますが、その分住居問題で困ったことがあれば手厚くサポートしてくれると思うのでフランス暮らしが不安な方や自分で住居を探す時間を短縮したい人には良い方法だと思います。
日本からの住居探しで私が気を付けたこと

私の場合は、フランス生活の最初の一歩は、「ホームステイから始める」と日本にいる時点で決めていました。
そこで、日本からフランスの語学学校へメールを送り、個人的にホームステイ先の相談を直接し、ホストファミリーを紹介してもらいました。
ですが、ホームステイはホスト側との相性がとても大切!万が一、相性の悪いホストだった場合の事を考えると正直不安です。
そんな不安を解消するために、「ホストに求める条件・自分が譲れない条件・絶対に避けたいホストの条件(たばこを吸わない人など)」を全てフランス語の辞書片手に箇条書きにして、語学学校の担当者にメールで送り、自分の希望を伝えました。
語学学校だったら、英語でメールをしても対応してもらえると思います。でもフランスの場合は、カタコトでもフランス語でコミュニケーションを取る姿勢を見せると、好印象&対応が変わるので出来ればフランス語でメールがベスト。
その結果、語学学校の担当マダムが私の希望を加味したうえで、私に合いそうなホストを選んでくれました。
たぶん、このとき自分からホストの希望条件を伝えなかったら、勝手にホストが決められていたと思うので、ダメ元でも希望リストを送りつけておいてよかったと思っています。
実際にホストにはリヨン生活の最初の8か月間お世話になりましたが、特に大きな問題もなく、面倒見の良いマダムに出会えることが出来たので満足しています。

ホームステイ?一人暮らし?ホームステイがおすすめの理由。

フランスでホームステイと寮生活の両方を経験した私の考えでは、初めの数か月間はホームステイが絶対におすすめです。
ちなみに、フランス語でホームステイの事は、「Famille d’accueil」といいます。

ホームステイのメリット

  • 渡仏後すぐに住む環境が整った場所で生活できる。
  • 本物のフランス人の生活スタイルを間近で学び知ることができる。
  • いつでもフランス語を話す環境に身を置ける(逃げられない)
  • 銀行口座開設、メトロ定期券など、手続き関係で分からない事があった場合に細かい現地の事情を教えてもらえる。


ホームステイのデメリット

  • 他人と生活することに抵抗がある人にはストレス
  • やっぱり文化の違いから気を遣うこともある(逆に言うと、良くも悪くもフランスの生活習慣に慣れる第一歩)
  • 自分のペースを崩したくない人には不向き
  • 良いホストファミリーに出会えるかは、運次第。(最悪ステイ先は変えられる)

私がホームステイにしたかった理由は、
フランス語を最短で効率的に上達させるために、四六時中フランス人とフランス語で話す環境に身を置きたかったからというのが一番の大きな理由でした。フランス人と一緒に生活することで、現地の習慣を直接フランス人から知りたかったということが、二番目の理由です。

ホームステイというと、子供のいる大きな家庭にお世話になるイメージを持つ方も多いようですが、必ずしもそうとは限りません。
例えば私の場合は、マダムと私の二人暮らしなうえ、マダムは仕事で日中いない環境だったのである程度一人の時間もあり、フランス語の勉強にも集中できる環境で静かに過ごすことができました。たまに週末やバカンスシーズンにマダムと二人で小旅行に出かけることもあり、マダムのお友達が家に遊びに来たときに、皆で出かけたり、一緒に料理したり、色々なフランス文化を教えてもらえてとても楽しかったです。

ホームステイ中にストレスだった事は、お風呂の時間が夜10時までと決められていたことと、水を出しっぱなしにしない・シャワーの水の使用量に気を遣っていた事ぐらいです。フランス人は日本人以上に節水・節電に気を遣う人がかなり多いのは注意すべきポイントです。

ホームステイの後、数か月間の寮生活も行いました。

寮のメリット

  •  自分のプライベートが確保できる
  •  自立した生活ができる
  •  自由に生活できる

 寮生活のデメリット・入寮前に注意すべきこと

  •  フランス語環境に自分から身を置く努力が必要
  •  お風呂トイレ共用の寮があるので、予め確認しておくこと
  •  寮の衛生管理面でトラブルになることあり
  •  入寮前や寮探しの時点で、ネットで寮の雰囲気や様子をリサーチしておく

私が寮生活をした理由は、誰かに頼ることなくフランスで一人で生活してみたかったからです。
実際に寮生活を始めて問題に感じたことは、学校以外で(家にいるときに)フランス語を誰かと話す環境ではないので、家での思考回路が気づくと日本語環境になってしまうことでした。一人暮らしだと、思いのほかフランス語に触れる機会が減ります。外ではフランス語の「インプット」ばかりで、一日を通してネイティブと会話をしながら覚えた単語を「アウトプット」する作業が大幅に不足します。そのため、自分で意識的にフランス語を話す環境に身を置かなければ日本語に甘えてしまうので、ホームステイでフランス人と一緒に暮らすほうが自然にフランス語が身に着いて良かったです。

私の住んでいた寮は、しっかり管理されておりとても清潔で、一人で十分な広さの部屋(バストイレキッチン付き)で快適に過ごすことが出来ました。
ただ、よく聞く話として、寮によってはトイレお風呂キッチンが共用の場合があるので注意。
キッチンが共用だと、キッチンの使い方・冷蔵庫の使い方・流しの衛生面に個人差があり、綺麗好きな日本人だとストレスになる可能性があります。
また、衛生管理の悪い寮もあるので注意したいところ。実際に、部屋のベットに南京虫(←刺されると大変らしい。。)が住み着いていて、知らずに就寝中に虫に刺されて痒くてたまらずに起きたなんていう厄介なトラブルに見舞われている人も身近にいたので、寮の衛生面は入寮前に必ず確認しておきたいところです。

私が意識したホスト探しのポイント

私は女性なので、ホストを探すときは、「同居者は女性 or ファミリー・夫婦」に限定してホスト探しをしました。
確率的には低いと思いますが、万が一、ホストと二人暮らしになった場合に男性ホストだと落ち着かないので。
住み始めてから何か問題が起きると対処が面倒なので、念には念を入れて慎重にすることが大切です。

また、ホームステイ先は必ず学校側が管理するホストを選んだほうが良いと思います。
理由は、ホストに何かしら問題があった場合に、こちら側の対処がしやすいことと、学校側がホストの評判などもある程度把握しているため、きちんとしたホストに出会える確率が高いから。

実体験つき。リヨンで家探しはとても大変。

フランス生活二年目の住居は現地で探しました。

かなり前々から余裕を持って学生ビザでも入居可能なリヨンの家探しをしましたが、、結論から言うとかなり大変でした😓

フランス語のネット検索で学生用物件を扱う不動産会社に電話で問い合わせたり、メールを送信しましたが全然住居が見つからないどころか返信すら帰って来ないこともしょっちゅうなので、リヨンの家探しはストレスフルです。アパートの管理会社に電話すると大体空きなしなので、「Bon courrage!」とか「Bonne chance!」とか言われて切られることが多かったです。
私がやっとの思いでリヨンの家(二年目)が決まったのは、入居日のわずか数週間前。
冗談抜きでフランスでホームレスになる寸前でした!!笑

リヨンの住宅事情は年々過密傾向にあるらしく、リヨンは大学も多いのでフランスの各都市からフランスの学生たちが集まってきます。
そのため、学生向けのアパートも比較的沢山あるのですが、良さそうなアパートはどこも既に部屋が埋まっていて空きがないことが非常に多いです。
空いている部屋を見つけても、タッチの差で他のフランス人に奪われてしまったり、本当に争奪戦。
外国人学生の家探しには確実に不利な状況です。
また、学生ビザの日本人がフランスで住居を確保するためには、「フランス在住の保証人」を探さなければならず、このハードルがかなり厄介でした。
ネットでコロカシヨン(シェアハウス)も探しましたが、コロカテールとの年齢差や生活スタイルを考えるとなかなか自分に合う条件のコロカシヨン先を見つける事も出来ず断念。(というか、コロカシヨンの家主に断られました😂!!笑)

八方塞がりになり、作戦変更。
フランス人・外国人問わず周りの知り合いほとんど全員に「リヨンで家を探してます!必死です!」と自分から宣伝しました。
結局、以前リヨンで仲良くなった友達とアヌシーで偶然バッタリ再会し✨(←この時私はアヌシーで暮らしていました。)
彼女にリヨンの住居(フレンチマダムとのコロカシヨン生活)を紹介してもらえることになりました!
アヌシーで運よく彼女と再会していなかったら、高確率で ”家なき子” になっていたと思うので、今考えてもゾッとします。
彼女は恩人!ありがたやー。

現地の人脈の大切さを心から痛感する出来事でした。

後で知りましたが、リヨンの住宅過密が激しいためフランス人でも家探しが大変なのだそうです。
現に、ニースからリヨンに引っ越してきた知り合いのフランス人カップルもリヨンの家探しに半年かかっていたので納得。

まとめ

日本からフランスに初めて留学される場合は、日本から滞在方法や住む先をきちんと決めていかれることをオススメします。
ある程度現地の生活に慣れてきたら、私のように現地で家を探してみるのもアリですが、その場合は日本のように簡単に家が見つかるとも限らないので、ちょっと覚悟した方が良いかもしれません。
学校側に家の相談をすると、大抵の場合は寮やホームステイ先を紹介してもらえるので、日本にいる時点で一度自分で問い合わせてみると良いかと思います。

少しでもこのページが皆さんの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んで頂き有難うございました。