みなさんこんにちは!
最近のリヨンは、日によって寒かったり暖かかったりで寒暖差のある毎日です。
心配していた、完全ロックダウンは今のところ何とか免れていますが、予断を許さない状況が続いています。
我慢の時期ですね。
さて。
現在私は、フランスで植物自然療法学を学ぶ学校に通っております。
なので、クラスメイトは私を除いて全員フランス人という、当たり前ですがフランス人に囲まれた環境の中で、毎回一人でプチパニックを起こしながら授業を受けています。笑
今回は、そんなわたしがフランスに来たばかりの頃、
フランス語がほとんど分からなかった時代に現地の語学学校で学んだことについてお話したいと思います(^o^)丿
何かのご参考に読んでいただけたら嬉しいです♪
私のフランス語レベルについて
33歳で渡仏した当初の私のフランス語レベルは、DELF(A2)レベルでした。渡仏から約2年半経つ今現在は、DELF(B2-C1)レベルです。
DELFのA2レベルは、フランス語初級者レベル。
ちなみにDELFとは “Diplôme d’Etudes en Langue Française ” の略で、
フランス語を母国語としない外国人のフランス語レベルを測る際に用いられる公的ディプロムです。時には、入学や就職の際に自分のフランス語レベルを証明するために使用されることもあります。
(外国人がフランスの大学入学を希望する場合、DELF B2 以上のディプロムを持っていることが入学の必須条件となります。DELFは日本国内でも受験&取得可能です。)
フランスに来た当初の私は、挨拶と簡単なフランス語を使った表現はできるものの、日常会話レベルには程遠い状態 (´・ω・`)
周りのフランス人の会話は、ほとんど理解することが出来ませんでした。
語学学校で学んだこと
大学時代の第二外国語はまさかのスペイン語!だった私が、
フランス語を基礎からきちんと学ぶ為に現地で通った語学学校。
ですが、
後から振り返ってみると、語学学校で学んだことは、フランス語だけではありませんでした。
語学学校は、多国籍な人々が集まり同じ屋根の下でフランス語を学ぶ場所。
例えるなら、「小さな地球儀」のような場所です。
フランスに来るまで、海外に全く住んだことがなかった私にとっては、
他国籍の環境で人間関係を築く上での心のありかたを学ぶ場所でもあったのです。
本当に、語学学校では異なる言語と文化背景の人々の中で、色々と学ぶことが出来て感謝しています(^^
自分のペースで学習することの大切さ
語学に限らず、何かを学ぶ上で他人と比較することは本当に意味のないことだと思います。
フランスでフランス語を学ぶようになってから、そのことを心から痛感する出来事がありました。
語学学校に通い始めたころの最初のクラスメイトは、
ブラジル人、アメリカ人、イタリア人、メキシコ人、イラン人、チリ人で、
日本人(アジア系)は私一人でした。
初めはみんな同じフランス語レベルからスタートしたはずのクラスメイトと3か月ほどでそれぞれのフランス語レベルに大きな差が出ていました。
中でも、イタリア人のフランス語上達が物凄く早くて!!
私はビックリすると同時に少しショックを受けました。
「自分も同じように勉強しているし、自分なりに努力しているのになぜだろう」
焦りとともに、そんな思いが渦巻きました。
そのほか、スペイン語がネイティブの子たちも、結構上達が早い。
でも、後から気づいたのです。
フランス語はラテン語から派生している言語。
言語こそ違いますが、イタリア語とフランス語は非常に似通った言語なのです。国も近いですしね。同じくラテン語から派生しているスペイン語やポルトガル語なども然り。
アジア圏出身の人がフランス語を学ぶのとは、潜在的な語彙・文法のベースが違うのです。
「じゃあ日本人がフランス語を習得するのは無理なんだね」という話ではありませんよー!
そのような現実を踏まえて、継続的に粘り強く勉強を続けることがとても大切だと気づいたのです(^o^)丿
このように母国語のタイプから、フランス語の習得スピードに差が出るのも当然のこと。
また、この頃から
生まれ育った背景の違う他人と自分を比較することは全く無意味
ということに改めて気づくことが出来ました。
これの考え方は、語学だけに限らず社会で生きていくうえでも同じことだと思うのです。
例えば、日本語ネイティブの同じ日本人でも得意なこと、不得意なこと、育ってきた環境や、目標に向けて費やす(費やしてきた)時間は人それぞれ全く違います。
時にはそれがポジティブに働いたり、ネガティブに働いたり、、
そのときの一瞬・一面だけ切り取ってみれば「あの人はすごい」とか「大したことない」という見方をする人も中にはいるかもしれませんが、
どんな人でも絶対に得意なことはあります。
もっと大きく括れば、人それぞれ人生の波にも良いときと悪いときがあると思うのです。
みんな一緒に同じ波に乗っている訳ではない。
だからこそ、どんな時も他人と比較することなく、自分が掲げた目標に向けて自分のペースで諦めずにコツコツ努力&継続することが、とても大切だと思うのです。
なんだか話が逸れてしまいましたが、、
「人と比較し自分を卑下すること」はとても無意味なこと。
折角だったら、周りの良い所に気づき、尊敬し、そこから学びたいですよね(^o^)丿
この出来事以来、フランス語の学習も他人と比較することなく、自分のペースでコツコツと続けることが出来るようになりました。
人間関係と心のバランス
語学学校では、文化も国籍も違う色々な人と出会いました。
何気ないちょっとした会話でも、母国での当たりまえが通用しないことがあります。
当時の印象的だったエピソードがあるのでご紹介します。
- 東スーダン出身の子がいました。ある日、何かのきっかけでそれぞれの母国の友人の話になったとき、スーダンの内戦により友達と離れ離れになってしまったという悲しい話を聞かされました。私はそのとき、なんて言葉を返したらよいのかわかりませんでした。
- 12月のある日、私がノエルの時期にアルザス一人旅を楽しみにしていることを休憩中におしゃべりしたところ、イタリア人の女の子に真顔で「C’est bizarre!(あなたは変だ!)」と言われたことがあります。カトリックの国の人からすると、クリスマスに一人で過ごすのは変なんでしょうね。きっと。
- フランスで仕事をしたい話をシリア出身の友達に話したら、「君には無理だよ!フランスで大学も出ていないのに仕事なんて見つけられっこないよ。」と言われたこともあります。そのときはすごく悔しかった!その後、CDDですが仕事を見つけたときは、とっても嬉しかったです。
海外で出会う友達は、やっぱり自分と価値観の全く違う国で生まれ育った人達です。
相手には悪気がなくても、時にはちょっとした事でストレスに感じたり、ショックなこと、精神的につらいこともあります。
いつも底抜けに明るくて陽気なブラジル人の友達や、優しいタイ人の友達、私と年齢の近い台湾人の友達に、当時どれだけ励まされたことか。今でも感謝しています♡
特に、フランス生活が始まったばかりの語学学校時代には、言葉が思うように話せず、伝えられないもどかしさもあり、ちょっとしたことで落ち込んだりする場面が多々ありました。
しかし、そのような経験を通して、
自分の譲れない部分や意見を明確化させ、生まれ育った自国(=日本)の文化に誇りを持ちながらも、多文化や違う価値観を持った人々を尊重し、否定することなく受け入れ、時には受け流すことの大切さに気付くことが出来ました。
そしてある時から、
「それぞれ違って当たりまえだよね。」
「周りの人全員に好かれなくてもいいや。」
と思えるようになりました。
特に、「周りの人全員に好かれなくてもよい。」という考え方は個人的にポイントだと思います。自分がこういうスタンスでいると精神的にも楽ですし、どこにいても周りの目を気にしたり怖がる必要もなくなりますからね。笑 また、気に入られるために相手の顔色を窺う必要もないので、その結果、気の合う仲間だけが周りに残ります。
時々、「留学中には絶対に日本人と話さないぞ(`・ω・´)!」という方がいますが、私はこの考え方は危険だと思います。
確かに語学を上達させるためには、日本人とツルまない、ある程度日本語を避けることは必要だと思います。
しかし、相手が日本人だからという理由で全く付き合わない、話しかけてくれたのに一切話もしないのは人として相手に対して失礼ではないでしょうか?
第一、本人の精神衛生的にもよくない。
やっぱり、同じ日本人として海外で出会ったご縁を大切にした方が良いと私は思うのです♡
(補足:リヨンに来てから今までに一人だけ、語学学校で日本人を完全に無視する日本人に出会ったことがあります。彼の場合は日本人を避けるだけでなく、アジア圏から来た人に対して大変見下した態度をとっていたので、同じ日本人として本当に恥ずかしかったのを覚えています。彼はフランスやフランス人も大嫌いらしく、スイス移住が夢だとフランス人の前で堂々と語っていました。ひぇー。。じゃあ早くスイスへ行けばいいのに。。)
私がフランスで出会ってきた日本人の友達は、
きちんとした目標や夢があって渡仏した人ばかりで、一緒に話していると毎回とても刺激を受ける存在でした。
また、みんなそれぞれに目指すべき目標があるので、
自然と日本人同士でつるんだり固まることはなく、困ったときには助け合い、とても自然な距離感でした。
それに、日本人同士の情報交換も結構重要です。
特に、VISAの手続き関係は、国籍や出身国によって手続きに必要な書類や県庁での手続き方法が違うので、日本人の友達と情報共有して助け合っていました。
語学学校では、年齢国籍様々な環境でお互いに支えあえる仲間たちに恵まれ、フランス生活での悩みや困っていることを共有することが出来てとてもラッキーでした。
一つだけ、
私がフランスで誰かと友達になる際に今でも心がけていることは、
「ひとりの人間として、付き合いたいと思える相手か?日本で出会ったとしても、仲良くしたいと思える人か?」
ということ。
逆に、相手側から見ても同じでしょうから、相手に思いやりの気持ちを持ちながらも、自分に正直に生きていくことが大切だと思います。
文化や価値観が違う場所で生活しているからこそ、これだけは毎回必ず自分に問いかけるようにしています。
まとめ
留学・海外在住などのワードを聞くと、キラキラしたイメージを持つ方も多いようですが、実際海外で生活することは決して楽しいことばかりではありません。
毎日がサバイバルです!!
時には落ち込む時や理解に苦しむ場面に遭遇することもあります。しかし、確実にフランスに住んでから自分の視野が広がり、見える世界がプラスに変わりました。私の場合は、仕事を辞めてでもフランスに来て本当によかったと思っています。
インターネットが発達し、グローバルな交流が簡単にパソコン上で出来る今の時代、留学不要論なども目にするようになりましたが、机にかじりついて勉強するのと、実践的に現場に身を置いて五感を通して勉強するのとでは、得られるものの大きさが全く違います。一度この感覚を体験すると、やっぱりその国に身を置いて語学を学ぶことは大切だなーと思うのでした。
焦らずマイペースに、一歩一歩着実に♪
自分の可能性を信じて進んでいけたら素敵ですよね。
今回も読んでいただき有難うございました(^^