フランスで仕事探し(CV・志望動機書のポイント)

フランスで仕事探しをするうえで、必ず押さえておきたいCV(履歴書)作りと志望動機書の書き方。

初めはどう書いたらいいのか戸惑うことも多いですが、一度基本を作ってしまえばあとは難しいことはありません。

今回はフランスでの再就職が叶った私が、
フランスの就職活動で学んだ、就活に必要な書類作りのポイントについて、実例を交えてまとめます。

皆さんのお仕事探しの参考にしていただけたら嬉しいです😊

CV作成のポイントと実例

CV作りのポイント

  1. 綺麗で見やすいCV作りを意識する。
  2. 誤字やスペルミスがないよう、徹底的にチェックする。
  3. 経歴の順序は新しい経歴から順に書いていく。
  4. 文章はなるべく簡潔に分かりやすくまとめる。

それでは、実際に私が就活に使ったCVを一例に詳しく解説します。
(※分かりやすくするために、項目の初めに番号をふりました。)

CVに書く内容

① Prénom Nom
→ まずは氏名を大きめのフォントで記載。
→ 名前は初めのスペルを大文字であと小文字、苗字は全て大文字で書きます。
  例)Hanako YAMADA

②職業タイトルを入れる
→ 名前の下に自分の職業タイトルを入れます。
→ 例えば、Commerce Internationalとか、自分の仕事の肩書を添えます。
フランスではCVに必ず何かしらの職業タイトルを入れるのが一般的のようですので、自分の経歴から自分に適したタイトルを入れるようにするといいです。

③ A Propos de moi
→ 自分について簡単な経歴や性格を書きます。
→ なるべく採用側を惹きこめる内容にするといいです。
→ 簡潔に自分の売りを文章にまとめます。

④ Formations(学歴)
→ 新しいものから順に自分の学歴を記載します。
→ 取得した学位やディプロム名を先頭に大きく書いて、その詳細(学校名・在学期間・学んだ内容など)を続けて書きます。

⑤ Experience Professionnelle(職歴)
→ 最新の職歴を先頭にして、新しいものから順に職歴を記載します。
→ 担当した職種を大きくタイトル記載し、会社名や仕事内容を続けて箇条書きにしました。
 ※フランスでは職歴の企業名はあまり重視されません。それよりも過去の職種や担当した業務内容・成果が重視されます。
 そのため、日本の履歴書のように初めに企業名を書き連ねることはしないようにと、ネイティブにアドバイスされました。
→ 仕事内容は、なるべく具体的な数字や何を達成したのかを盛り込みながら説明すると良いです。
  例)売り上げ総額、利益、規模、取引相手国、担当したミッションなど。
→ 過去にいくつかの部署を経験したので、それぞれに項目を分けて詳しく職務内容を書きました。
→ 私の場合、学生時代のアルバイトもフランスに関係した内容だったので、職歴に少しだけ書き加えました。

⑥ CONTACT(連絡先)
→ メール・携帯電話・現住所を記載

⑦ Informations Personelles
→ 自分の情報を記載。
→ 労働許可の有無について、国籍について、年齢などの個人情報を書きます。
 ※年齢の記載は必須ではないです。

⑧ Savoir-être(=Qualité)
→ 自分の性格や素質について、具体的に書きます。

⑨ Logiciels
→ 仕事でつかえるパソコンスキルなどを書きます。

⑩ Langues
→ 自分の得意言語を記載。
→ フランス語は、ネイティブとの差を際立たせたくなかったので、あえてDELFのレベルに触れずに記載しました。ここは強気にCourantで。
→ 英語は過去に取得したTOEICの点数も加えました。

⑪ Centre d’interet
→ 自分の趣味や得意分野を書きます。

このCVはフィトテラピー関連の求人用に作ったものなので、
顔写真の横に葉っぱが生えていますが😊🍃、、笑

実際は、
このCVとは別に、もうひとつ、
前職関連の求人応募用に、もっと真面目バージョンのCVを別作成し、応募先や職種によって提出するCVを使い分けていました。

CVによって、デザインや仕事のアピールポイントの書き方に多少の違いはありますが、書いた内容はどちらも殆ど同じです。
なるべく、応募する職種に有利に見える書き方を意識していました。
CVは、日本の履歴書ほど型がキッチリ決まっているわけではないので、そこまで硬くなる必要はないと思います。
デザインやフォーマットを工夫し、見やすくて分かりやすい綺麗なCVになるように心がければいいと思います。

私の場合、フィト関連は業務経験がないので学歴欄で自分のスキルや能力をアピールして補いました。
一方で、前職関連のCVは、職歴欄や実務経験を充実させて書きたかったので、学歴欄は最小限に抑えました。
この辺は、それぞれの経歴に沿って配分や配置を変えればよいと思います。

CVを書く上で何度もチェックしたことは、スペルミスの確認です。
フランスでは、CVなどの書類を提出する際にスペルミスや単数・複数形などの扱いにミスがないか、リクルーターもかなり厳しく見ているそうなので、フランス人でもCV作りの文章やスペルミスはとても慎重になるようです。
実際、フランス人のパートナーに出来上がった私のCVを見せたところ、スペルに関してかなり細かくチェックされました。

就活で戦う相手はフランス語ネイティブのフランス人です。

たかがスペルミスだからと侮らずに、
こういった細かなポイントからコツコツと着実に、細心の注意を払うことをオススメします。

Lettre de Motivation(志望動機書)のポイントと実例

Lettre de Motivation(志望動機書)は、求人応募する際にCVと一緒に提出する書類です。

志望動機書は必須でない場合もありますが、

志望動機書を添えないと、リクルーターにしっかり見てもらえない場合が多いので、

チャンスを逃さないためにもきちんと提出するのがベストです。

志望動機書のポイント

  1. ある程度、定型文があることをまずは押さえる。
  2. 自分がなぜその企業(ポジション)に応募したのか?理由を簡潔に書く。
  3. その会社で働いた場合に貢献できる事・スキル・能力をアピールする。
  4. モチベーション(やる気)を見せる。
  5. CVの内容と全く同じ内容にならないように注意する。

私が実際に、

あるフランス企業の応募に送った、Lettre de Motivationを一例として載せます。

こちらの志望動機書に先ほどのCVを添えて面接まで通ったので、

こんなイメージで作成すればいいのかなと思います。

自分の氏名
住所
Tel : 電話番号
Email :メールアドレス

会社名
会社の住所(所在地)

Lyon, le ○○ juin 2022
(↑志望動機書を書いた年月日と場所)

 

Madame, Monsieur

    J’ai appris par votre annonce parue dans Indeed que vous êtes à la recherche d’un ○○○○(ポスト名).

 

    Diplômée de l’Ecole ○○○○(学校名),  j’ai obtenu une formation professionnelle de ○○○○(ディプロム名) en 2021. J’ai la capacité de proposer les produits tels que les cosmétiques naturels, les produits de phyto-aromathérapie et les compléments alimentaires aux clients en leur trouvant une solution adaptée. Je m’intéresse fortement à l’univers de la nature et la beauté. Comme j’ai pu le découvrir sur votre site internet, ○○○○(会社名) partage l’engagement pour la nature au niveau international. En plus je suis d’accord avec vos valeurs d’esprit d’équipe, d’authenticité et d’exemplarité. C’est pourquoi aujourd’hui, je voudrais collaborer avec vous.

 

    Je suis passionnée, adaptable, organisée et à l’écoute. Avant d’arriver en France, j’étais employée en tant qu’assistante commerciale dans une entreprise de commerce d’import-export au Japon. Comme vous le montre mon CV ci-joint, j’ai acquis une expérience dans les domaines de l’organisation des commandes commerciales, la gestion de la logistique, la gestion de clientèle internationale, ainsi que de la vente directe. Cela m’a permis d’acquérir une expérience diversifiée.

 

  Mes compétences et connaissances jusqu’à aujourd’hui pourront vous être utile, et semblent correspondre à vos besoins. Je suis disponible pour vous rencontrer lors d’un entretien et disponible immédiatement.

 

   En vous remerciant pour l’attention que vous porterez à ma candidature, je vous prie d’agréer, Madame, Monsieur, l’expression de mes salutations distinguées.

 

Signature(Prénom Nom)
 

Lettre de Motivation をフランス語で書けといきなり言われても、初めは何からどう書いたらいいのか分からないと思います。

そこで、私はある本を参考にしました。

これ、フランスでの志望動機書の書き方や注意点を詳しく解説した本なんです✨

Lettre de Motivationは定型文のようなところもあるので、書き方やポイントを押さえてしまえばそこまで難しいことはありません。
この本は、一般的な求人募集からCandidateur Spontanée まで様々なケースを踏まえて、例を挙げながらLettre de Motivationの書き方を教えてくれる本なので、フランスで就活初心者だった私にとって、とても参考になる内容でした。
一時はバイブルのようになっていました。笑

志望動機書は、

まず書き出しに「どの求人に掲載された、何のポスト」に応募しているのかを明示します。
Pôle emploiの場合は、それぞれのアナウンスに求人番号が振ってあるので、併せてそれを明記させると良いです。

その後に、志望動機やなぜその会社に惹かれたのか、働きたい理由、過去の仕事内容を通して今後貢献できることなどを書いていきます。

私の例は、5パラグラフに分かれていますが、大体3~4パラグラフほどで書くのが理想のようです。

最後の締めの一文はほぼ定型文です。

 

まとめ

今回は、フランス語のCVと志望動機書の書き方について私の場合を例にまとめました。

初めのうちは何から手を付けていいのか、どのように書いたらいいのか分からないことばかりですが、分からないながらも作業を進めるうちに、少しずつ”様”になってきます。

諦めずに、マイペースで良いので一歩一歩の積み重ねと改善が大切です。

私も最終形のCVに至るまでに、何度も何度もCVを作り直しました。

CVの書き方ひとつとっても、日本の履歴書と全く感覚が違うので、

出来れば、周りのフランス人に見てもらって客観的にネイティブのアドバイスをもらうことをオススメします。

このページが皆さんのお役に立てたら嬉しいです😊

最後までご覧いただきありがとうございました。